113 第1 蛇の章 6、破滅

113 1.Uragavaggo 6. Parābhavasuttaṃ

‘‘Iti hetaṃ vijānāma, ekādasamo so parābhavo;

Dvādasamaṃ bhagavā brūhi, kiṃ parābhavato mukhaṃ’’.

The Pāḷi Tipiṭaka  https://www.tipitaka.org/

「よくわかりました。おっしゃるとおりです。これが第十一の破滅です。先生!第十二のものを説いてください。破滅への門は何ですか?」

114 第1 蛇の章 6、破滅

114 1.Uragavaggo 6. Parābhavasuttaṃ

‘‘Appabhogo mahātaṇho, khattiye jāyate kule;

So ca rajjaṃ patthayati, taṃ parābhavato mukhaṃ’’.

The Pāḷi Tipiṭaka  https://www.tipitaka.org/

「クシャトリヤ(王族)」の家に生まれた人が、財力が少ないのに欲望が大きくて、

この世で王位を獲(え)ようと欲するならば、

これは破滅への門である。

115 第1 蛇の章 6、破滅

115 1.Uragavaggo 6. Parābhavasuttaṃ

‘‘Ete parābhave loke, paṇḍito samavekkhiya;

Ariyo dassanasampanno, sa lokaṃ bhajate siva’’nti.

The Pāḷi Tipiṭaka  https://www.tipitaka.org/

世の中にはこのような破滅のあることを考察して、

賢者・すぐれた人は真理を見て、

幸せな世界を体得する。」

ブッダのことば 中村元 訳  岩波文庫 第1 蛇の章 6、破滅 113-115

テキストの漢字ルビはカッコ書きで表記した。欲望は破滅への門である。このところと、ほどほどにという中道との釣り合いは常に念頭に置かれる。

Parābhavasuttaṃ chaṭṭhaṃ niṭṭhitaṃ.

6、破滅が終わる。生きとし生けるものは死に至り、各要素は分解し塵となる。生存のサイクルは、あらゆる者共が思念する道に進む。たとへば再生である。

45 第4章 花にちなんで

45 4. Pupphavaggo Dhammapadapāḷi

Sekho pathaviṃ vicessati, yamalokañca imaṃ sadevakaṃ;

Sekho dhammapadaṃ sudesitaṃ, kusalo pupphamiva pacessati.

The Pāḷi Tipiṭaka  https://www.tipitaka.org/

学びにつとめる人こそ、この大地を征服し、閻魔(えんま)の世界と神々とともなるこの世界とを征服するであろう。わざに巧みな人が花を摘(つ)むように、学びつとめる人々こそ善く説かれた真理のことばを掴み集めるであろう。

ブッダの真理のことば 感興のことば   中村元 訳   岩波文庫   真理のことば  第4章 花にちなんで   45

テキストの漢字ルビはカッコ書きで表記した。ここで征服するとは、その人物の人格や智慧をふくめた部分について、自然と従うようになるであろうという意味に解する。

111 第1 蛇の章 6、破滅

111 1.Uragavaggo 6. Parābhavasuttaṃ

‘‘Iti hetaṃ vijānāma, dasamo so parābhavo;

Ekādasamaṃ bhagavā brūhi, kiṃ parābhavato mukhaṃ’’.

The Pāḷi Tipiṭaka  https://www.tipitaka.org/

「よくわかりました。おっしゃるとおりです。これが第の破滅です。先生!第十一のものを説いてください。破滅への門は何ですか?」

112 第1 蛇の章 6、破滅

112 1.Uragavaggo 6. Parābhavasuttaṃ

‘‘Itthiṃ soṇḍiṃ vikiraṇiṃ, purisaṃ vāpi tādisaṃ;

Issariyasmiṃ ṭhapeti [ṭhāpeti (sī. pī.), thapeti (ka.)], taṃ parābhavato mukhaṃ’’.

The Pāḷi Tipiṭaka  https://www.tipitaka.org/

「酒肉に荒(すさ)み、財を浪費する女、または男に、実権を託(たく)すならば、これは破滅への門である。」

ブッダのことば 中村元 訳  岩波文庫 第1 蛇の章 6、破滅 111-112

テキストの漢字ルビはカッコ書きで表記した。どのような集団や団体もこのような人物を頼りとするのは破滅への門である。

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3 第1章 容色などの章    アングッタラ二カーヤ 第1集

3 第1集 第1章 容色などの章

3  Ekakanipātapāḷi 1. Rūpādivaggo Aṅguttaranikāyo

‘‘Nāhaṃ, bhikkhave, aññaṃ ekagandhampi samanupassāmi yaṃ evaṃ purisassa cittaṃ pariyādāya tiṭṭhati yathayidaṃ, bhikkhave, itthigandho. Itthigandho, bhikkhave, purisassa cittaṃ pariyādāya tiṭṭhatī’’ti. Tatiyaṃ.

The Pāḷi Tipiṭaka     https://www.tipitaka.org/

比丘たちよ、わたしはこれほどまでに男性のこころを固くとらえる匂い(香)を、他にひとつも見ない。比丘たちよ、それは女性の匂いである。比丘たちよ、女性の匂いは男性のこころを固くとらえるものである。

原始仏典Ⅲ増支部経典  第1巻  浪花宣明  訳   前田專學  編集   中村元 監修  春秋社  第1集 第1章 容色などの章 3

女性の匂いは多くの男性の心を捉える。

109 第1 蛇の章 6、破滅

109 1.Uragavaggo 6. Parābhavasuttaṃ

‘‘Iti hetaṃ vijānāma, navamo so parābhavo;

Dasamaṃ bhagavā brūhi, kiṃ parābhavato mukhaṃ’’.

The Pāḷi Tipiṭaka  https://www.tipitaka.org/

「よくわかりました。おっしゃるとおりです。これが第の破滅です。先生!第十のものを説いてください。破滅への門は何ですか?」

110 第1 蛇の章 6、破滅

110 1.Uragavaggo 6. Parābhavasuttaṃ

‘‘Atītayobbano poso, āneti timbarutthaniṃ;

Tassā issā na supati, taṃ parābhavato mukhaṃ’’.

The Pāḷi Tipiṭaka  https://www.tipitaka.org/

「青春を過ぎた男が、ティンバル果(か)のように盛り上がった乳房のある若い女を誘(ひ)き入れて、かの女についての嫉妬(しっと)から夜も眠られない、—これは破滅への門である。」

ブッダのことば 中村元 訳  岩波文庫 第1 蛇の章 6、破滅 109-110

テキストの漢字ルビはカッコ書きで表記した。中村先生の訳注によると、ティンパル果—rimbaru. tindukaともいう。樹木の名。漢訳名は不明。満久崇麿『仏典の植物』(八坂書房、昭和五二年四月、125-127項)によると「インドガキ(鎮頭迦、ちんずうか)」といわれ、「インドガキの材はカキ属特有の艶のある緻密な木肌をしており、辺材は明るい淡褐色であるが、心材は灰褐色に黒色の縞が不規則に走っている。」とされる。

年の離れた若い女性への執着は何かと波乱をもたらすようだ。

107 第1 蛇の章 6、破滅

107 1.Uragavaggo 6. Parābhavasuttaṃ

‘‘Iti hetaṃ vijānāma, aṭṭhamo so parābhavo;

Navamaṃ bhagavā brūhi, kiṃ parābhavato mukhaṃ’’.

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「よくわかりました。おっしゃるとおりです。これが第の破滅です。先生!第九のものを説いてください。破滅への門は何ですか?」

108 第1 蛇の章 6、破滅

108 1.Uragavaggo 6. Parābhavasuttaṃ

‘‘Sehi dārehi asantuṭṭho [dārehyasantuṭṭho (ka.)], vesiyāsu padussati [padissati (sī.)];

Dussati [dissati (sī. pī.)] paradāresu, taṃ parābhavato mukhaṃ’’.

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「おのが妻に満足せず。遊女に交(まじ)わり、他人の妻に交わる、—これは破滅への門である。」

ブッダのことば 中村元 訳  岩波文庫 第1 蛇の章 6、破滅 107-108

テキストの漢字ルビはカッコ書きで表記した。これは、在家者への忠告であると思われる。出家者の場合は、男女一人ずつが同じ所にいることも禁じられる。

105 第1 蛇の章 6、破滅

105 1.Uragavaggo 6. Parābhavasuttaṃ

‘‘Iti hetaṃ vijānāma, sattamo so parābhavo;

Aṭṭhamaṃ bhagavā brūhi, kiṃ parābhavato mukhaṃ’’.

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「よくわかりました。おっしゃるとおりです。これが第の破滅です。先生!第八のものを説いてください。破滅への門は何ですか?」

106 第1 蛇の章 6、破滅

106 1.Uragavaggo 6. Parābhavasuttaṃ

The Pāḷi Tipiṭaka  https://www.tipitaka.org/

「女に溺(おぼ)れ」、酒にひたり、賭博(とばく)に耽(ふけ)り、得(う)るにしたがって得(え)たものをその度(たび)ごとに失う人がいる、―これは破滅への門である。

ブッダのことば 中村元 訳  岩波文庫 第1 蛇の章 6、破滅 105-106

テキストの漢字ルビはカッコ書きで表記した。中村先生の訳注によると、俗な表現であるが、世間でよく「飲む、打つ、買う」が身を滅ぼすもとであると言うように、それと同じことが説かれている。人間という者は、何千年たっても変わらないものだということが解るとされる。

辨道話 岩波文庫 6

大師(だいし)釈尊、霊山会上(りやうぜんあじやう)にして法を迦葉(かせふ)につけ、祖々正伝して菩提達磨尊者にいたる。尊者、みづから神丹国(しんだんこく)におもむき、法を慧可(えか)大師につけき。これ東地の仏法伝来のはじめなり。

正法眼蔵(1) 道元 著 水野弥穂子 校注  岩波文庫

テキストの漢字ルビはカッコ書きで表記した。
以下は管理者の解釈である。「大師釈尊は霊鷲山にて摩訶迦葉に仏法を伝え、その後師匠から弟子へと正しく伝えられて、菩提達磨尊者になった。尊者は、みづから神丹国におもむき、仏法を慧可大師に伝えられた。これが東の地に仏法が伝えられたはじめである。」

44 第4章 花にちなんで

44 4. Pupphavaggo Dhammapadapāḷi

Ko imaṃ [komaṃ (ka.)] pathaviṃ vicessati [vijessati (sī. syā. pī.)], yamalokañca imaṃ sadevakaṃ;

Ko dhammapadaṃ sudesitaṃ, kusalo pupphamiva pacessati [pupphamivappacessati (ka.)].

The Pāḷi Tipiṭaka  https://www.tipitaka.org/

だれがこの大地を征服するであろうか?だれが閻魔(えんま)の世界と神々とともなるこの世界とを征服するであろうか?わざに巧みな人が花を摘(つむ)むように、善く説かれた真理のことばを摘み集めるのはだれであろうか?

ブッダの真理のことば 感興のことば   中村元 訳   岩波文庫   真理のことば  第4章 花にちなんで   44

テキストの漢字ルビはカッコ書きで表記した。中村先生の訳注によると、花―Pupphavagga. この一章には、花にちなんだ詩が集めてある。漢訳『法句経』では『華香品』となっているが、これらの詩が花や香りに言及しているからである。大地―paṭhavi. 訳注には「個人存在」(attabhāva)のことを意味するという。しかし必ずしもそのように解する要はないであろうとされる。