98 第7章 真人

98 7. Arahantavaggo Dhammapadapāḷi

Gāme vā yadi vāraññe, ninne vā yadi vā thale;

Yattha arahanto viharanti, taṃ bhūmirāmaṇeyyakaṃ.

The Pāḷi Tipiṭaka  https://www.tipitaka.org/

賢者は欲望をすてて、無一物となり、心の汚(けが)れを去って、おのれを浄(きよ)めよ。

ブッダの真理のことば 感興のことば   中村元 訳   岩波文庫   真理のことば  第7章 真人 98

テキストの漢字ルビはカッコ書きで表記した。欲望が心の汚れとなる。

173 第1 蛇の章 9、雪山に住む者

175 1.Uragavaggo 9. Hemavatasuttaṃ

‘‘Ko sūdha tarati oghaṃ, kodha tarati aṇṇavaṃ;

Appatiṭṭhe anālambe, ko gambhīre na sīdati’’.

The Pāḷi Tipiṭaka  https://www.tipitaka.org/

「この世において誰が激流を渡るのでしょう?この世において誰が大海を渡るのでしょうか?支(ささ)えなくよるべのない深い海に入って、誰が沈まないでしょうか?」

174 第1 蛇の章 9、雪山に住む者

176 1.Uragavaggo 9. Hemavatasuttaṃ

‘‘Sabbadā sīlasampanno, paññavā susamāhito;

Ajjhattacintī [ajjhattasaññī (syā. kaṃ. ka.)] satimā, oghaṃ tarati duttaraṃ.

The Pāḷi Tipiṭaka  https://www.tipitaka.org/

「常に戒(いまし)めを身にたもち、智慧あり、よく心を統一し、内省(ないせい)し、よく気をつけている人々こそが、渡りがたい激流を渡り得る。

175 第1 蛇の章 9、雪山に住む者

177 1.Uragavaggo 9. Hemavatasuttaṃ

‘‘Virato kāmasaññāya, sabbasaṃyojanātigo;

Nandībhavaparikkhīṇo, so gambhīre na sīdati’’.

The Pāḷi Tipiṭaka  https://www.tipitaka.org/

愛欲の想いを離れ、一切の結び目(束縛)を超(こ)え、歓楽による生活を滅しつくした人―かれは深海のうちに沈むことがない。」

ブッダのことば 中村元 訳 岩波文庫 第1 蛇の章 9、雪山に住む者 173-175

テキストの漢字ルビはカッコ書きで表記した。

97 第7章 真人

97 7. Arahantavaggo Dhammapadapāḷi

Assaddho akataññū ca, sandhicchedo ca yo naro;

Hatāvakāso vantāso, sa ve uttamaporiso.

The Pāḷi Tipiṭaka  https://www.tipitaka.org/

何ものかを信ずることなく、作られざるもの(=ニルヴァーナ)を知り、生死の絆(きずな)を断ち、(善悪をなすに)よしなく、欲望を捨て去った人―かれこそ実に最上の人である。

ブッダの真理のことば 感興のことば   中村元 訳   岩波文庫   真理のことば  第7章 真人 97

真理を求め不生不死と知る

170 第1 蛇の章 9、雪山に住む者

172 1.Uragavaggo 9. Hemavatasuttaṃ

‘‘Katamaṃ taṃ upādānaṃ, yattha loko vihaññati;

Niyyānaṃ pucchito brūhi, kathaṃ dukkhā pamuccati’’ [pamuñcati (syā.)].

The Pāḷi Tipiṭaka  https://www.tipitaka.org/

「それによって世間が悩まされる執著とはなんであるか?お尋ねしますが、それからの出離(しゅつり)の道を説いてください。どうしたら苦しみから解き放たれるのでしょうか。」

171 第1 蛇の章 9、雪山に住む者

173 1.Uragavaggo 9. Hemavatasuttaṃ

‘‘Pañca kāmaguṇā loke, manochaṭṭhā paveditā;

Ettha chandaṃ virājetvā, evaṃ dukkhā pamuccati.

The Pāḷi Tipiṭaka  https://www.tipitaka.org/

「世間には五種の欲望の対象(たいしょう)があり、意(の対象)が第六であると説き示されている。それらに対する貪欲(どんよく)を離れたならば、すなわち苦しみから解き放たれる。

172 第1 蛇の章 9、雪山に住む者

174 1.Uragavaggo 9. Hemavatasuttaṃ

‘‘Etaṃ lokassa niyyānaṃ, akkhātaṃ vo yathātathaṃ;

Etaṃ vo ahamakkhāmi, evaṃ dukkhā pamuccati’’.

The Pāḷi Tipiṭaka  https://www.tipitaka.org/

世間の出離であるこの道が汝らに如実(にょじつ)に説き示された。このことを、われは汝らに説き示す、—このようにするならば、苦しみから解き放たれる。

ブッダのことば 中村元 訳 岩波文庫 第1 蛇の章 9、雪山に住む者 170-172

テキストの漢字ルビはカッコ書きで表記した。

96 第7章 真人

96 7. Arahantavaggo Dhammapadapāḷi

Santaṃ tassa manaṃ hoti, santā vācā ca kamma ca;

Sammadaññā vimuttassa, upasantassa tādino.

The Pāḷi Tipiṭaka  https://www.tipitaka.org/

正しい知慧によって解脱(げだつ)して、やすらいに帰した人―そのような人の心は静かである。ことばも静かである。行いも静かである。

ブッダの真理のことば 感興のことば   中村元 訳   岩波文庫   真理のことば  第7章 真人 96

テキストの漢字ルビはカッコ書きで表記した。心も静かであり行いも静かである。

168 第1 蛇の章 9、雪山に住む者

170 1.Uragavaggo 9. Hemavatasuttaṃ

‘‘Kismiṃ loko samuppanno, (iti hemavato yakkho)

Kismiṃ kubbati santhavaṃ [sandhavaṃ (ka.)];

Kissa loko upādāya, kismiṃ loko vihaññati’’.

The Pāḷi Tipiṭaka  https://www.tipitaka.org/

雪山に住む者という神霊がいった、「何があるとき世界は生起するのですか?何に対して親しみ愛するのですか?世間の人々は何ものに執著(しゅうじやく)しており、世間の人々は何ものに悩まされているのですか?」

169 第1 蛇の章 9、雪山に住む者

171 1.Uragavaggo 9. Hemavatasuttaṃ

‘‘Chasu [chassu (sī. pī.)] loko samuppanno, (hemavatāti bhagavā)

Chasu kubbati santhavaṃ;

Channameva upādāya, chasu loko vihaññati’’.

The Pāḷi Tipiṭaka  https://www.tipitaka.org/

師は答えた、「雪山に住むものよ、六つのものがあるとき世界が生起し、六つのものに対して親しみ愛し、世界は六つのものに執著しており、世界は六つのものに悩まされている。」

ブッダのことば 中村元 訳 岩波文庫 第1 蛇の章 9、雪山に住む者 168、169

テキストの漢字ルビはカッコ書きで表記した。中村先生の訳注によると六つのもの―眼、耳、鼻、舌、身、意の六入をいうのであろうとされる。

95 第7章 真人

95 7. Arahantavaggo Dhammapadapāḷi

Pathavisamo no virujjhati, indakhilupamo [indakhīlūpamo (sī. syā. ka.)] tādi subbato;

Rahadova apetakaddamo, saṃsārā na bhavanti tādino.

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大地のように逆らうことなく、門のしまりのように慎しみ深く、(深い)湖は汚れた泥がないように―そのような境地にある人には、もはや生死の世は絶たれている。

ブッダの真理のことば 感興のことば   中村元 訳   岩波文庫   真理のことば  第7章 真人 95

生死とは執着によっておこる。執着は情欲、怒り、迷妄によっておこる。

167 第1 蛇の章 9、雪山に住む者

169 1.Uragavaggo 9. Hemavatasuttaṃ

‘‘Akkhātāraṃ pavattāraṃ, sabbadhammāna pāraguṃ;

Buddhaṃ verabhayātītaṃ, mayaṃ pucchāma gotamaṃ’’.

The Pāḷi Tipiṭaka  https://www.tipitaka.org/

(その二人の神霊がいった)、「説き示す人、説き明かす人、あらゆることがらの究極(きゅうきょく)をきわめ、怨(うら)みと怖(おそ)れを超(こ)えた目ざめた人、ゴータマに、われらは問おう。」

ブッダのことば 中村元 訳 岩波文庫 第1 蛇の章 9、雪山に住む者 167

テキストの漢字ルビはカッコ書きで表記した。

94 第7章 真人

94 7. Arahantavaggo Dhammapadapāḷi

Yassindriyāni samathaṅgatāni [samathaṃ gatāni (sī. pī.)], assā yathā sārathinā sudantā;

Pahīnamānassa anāsavassa, devāpi tassa pihayanti tādino.

The Pāḷi Tipiṭaka  https://www.tipitaka.org/

御者が馬をよく馴らしたように、おのが感覚を静め、高ぶりをすて、汚れのなくなった人―このような境地にある人を神々でさえも羨む。

ブッダの真理のことば 感興のことば   中村元 訳   岩波文庫   真理のことば  第7章 真人 94

感覚を制御すること、自分こそ素晴らしいというような気持ちをすてること、