73 1. Uragavaggo 3. Khaggavisāṇasuttaṃ
Mettaṃ upekkhaṃ karuṇaṃ vimuttiṃ, āsevamāno muditañca kāle;
Sabbena lokena avirujjhamāno, eko care khaggavisāṇakappo.
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慈(いつく)しみと平静とあわれみと解脱(げだつ)と喜びとを時に応じて修め、世間すべてに背(そむ)くことなく、犀の角のようにただ独り歩め。
ブッダのことば 中村元 訳 岩波文庫 第1 蛇の章 3、犀の角 73
テキストの漢字ルビはカッコ書きで表記した。中村先生の訳注によると、慈しみーーmettā. あわれみーkaruṇā. 時に応じてーkāle. 註釈家(PJ.Ⅱ,p.128)は「これらの徳を順次に修する」という意味に解するが、これは註釈家の見解であって、必ずしも原意ではないであろう。やがて仏教では、願わしい心境として慈(いつくしみ)、非(あわれみ)、喜(よろこび)、捨(心の平静)の四つを説く。これを四無量心という。ここでは、仏教教学体系における慈・悲・喜・捨の四無量心が説かれる以前の段階であり、必ずしも四無量心と一致しないとされる。
平安にいたる道である。